更年期障害
更年期は、「閉経前後に自律神経の失調から生じる、さまざまな不定愁訴」と言われています。一定の年齢になった多くの女性が、程度の多少はあっても、更年期の到来を恐れているのではないでしょうか。更年期障害の発症には、ホルモン的原因(卵巣機能の低下)を中心に、心理的要因などが複雑に絡み合っているようです。特に、女性ホルモンの減少によって、自律神経が乱れることが大きな原因というのが主流な考え方です。
具体的症状としては、以下が挙げられます。
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(1) 血管運動障害からくる症状
のぼせ、発汗、ほてり、寝汗、動悸など(ホットフラッシュ)
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(2) 精神神経症状
不眠、頭痛、不安感、抑うつ、記憶力低下など
鍼灸治療は、自律神経を整えることに著効する治療ですので、これらの症状の緩和に効果を発揮します。また、更年期の症状が出ていない方でも、定期的に鍼灸をお受けいただくことで、これらの症状が出るのを予防したり、症状が出ても軽度に済ますことが期待できます。閉経前後のつらい時期を少しでも軽く乗り切るために、鍼灸を取り入れて、心身ともに健やかに安定させましょう。